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Accumu Vol.18

KCG卒業生 木村寛之さんが「日本情報考古学会 堅田賞」を受賞

情報考古学の分野で優れた研究成果を収め発展に寄与したとして,KCG情報工学科を1985年3月に卒業した木村寛之さん(株式会社イビソク=岐阜県大垣市=勤務)が2009年5月,研究グループ・日本情報考古学会より「堅田賞」を受賞した。岐阜経済大学の杉原健一 経営学部教授との共同受賞。木村さんはKCGで学んだコンピュータ技術を駆使し現在,同社で文化財コンサルタント事業部文化財整理所所長(技術担当:GIS・3Dレーザー計測・CG)を務めている。受賞について「今後も技術を磨いて研究を重ね,情報を生かした考古学の発展に役立っていきたい」と喜びを語った。

木村さんと杉原教授は共同で,2007年度より「3次元モデルを用いた考古学研究,遺跡復元,まちづくり支援システム」の研究を進め,奈良時代に栄えた「美濃国分寺」(岐阜県)の復元に取り組んできた。木村さんは,作成モデルの文化財的な検証と業務での実証実験を担当。同年秋にはその基礎技術にあたる部分の研究成果を,同学会の第24回大会で発表した。

その研究成果の功績が評価され,共立女子短大で開催された日本情報考古学会2009年度総会・第26回大会の席上で「堅田賞」を受賞した。

木村さんは「今回の研究ではCGを使って古代のまちなみが再現できた。今後は統計学の活用による分析など,まだまだ可能性を秘めていると思います」と話している。