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Accumu Vol.19

風の街 シカゴ

グローバルな活動を続けている京都コンピュータ学院で働く私にとって,アメリカはとても親近感のある国の一つです。姉妹校のロチェスター工科大学(RIT)がニューヨーク州にあることも,親近感を覚える要因の一つでしょう。

英語は,コンピュータプログラムを学んでいる人々にとって必ず使用する言語であり,最も身近な国際言語です。英語を話すことで,コンピュータスキルを持つ人々は,今後ますます世界で活躍できるようにもなります。そして世界各国からの入学相談を受ける私たちにとって,言うまでもなく必要不可欠な言葉の一つです。

入校以来,英語の必要性を感じ勉強している私は,今回アメリカのイリノイ州にあるシカゴへ出かけました。自分の英語力を試すことができ,シカゴの芸術的な建築物を楽しめる良い機会でもありました。

「風の街」とも呼ばれるシカゴは,ミシガン湖の南西部に位置します。ミシガン湖から風が吹くため,そのように呼ばれている印象がありますが,1893年の万国博覧会の候補地としてニューヨークと争った際,ニューヨークの雑誌がシカゴを風にかけて揶揄した言葉からきているのだ,とも言われています。人口はアメリカ国内ではニューヨーク,ロサンゼルスに次いで第3位の都市です。

全米有数の過密な空港として知られるオヘア空港はとても大きく,その建物の装飾も面白かったです。写真は預けた荷物を受け取りに行くまでの通路の一つです。皆さん見慣れているのか,誰一人立ち止まっている人はいませんでしたが,記念に一枚撮影。(写真1)

ヘア空港
写真1

ミシガン湖を見渡せるミレニアムパークは,アトラクションや庭園などを持つ大変規模の大きいアーバン・パークです。ここで目を引く建造物の一つが「クラウン ファウンテン」です。(写真2―1)スペインの有名な彫刻家ジャウミ・プレンザが制作したグラスのタワーです。50フィート(15・24m)に及ぶ高さのタワーが二つ向かい合い,15分毎に大きな人の顔を映し出します。(写真2―2)映し出した人の口から噴水が吐き出される仕組みになっており,写真によってはグロテスクだったり綺麗だったりと印象は様々。子どもたちはタワーの間にある浅いプールで大きな顔に見守られながら遊んでいました。

クラウン ファウンテン
写真2-1
クラウン ファウンテン
写真2-2

同じパーク内には「ビーン」の愛称で有名な「クラウド・ゲート(雲の門)」もあります。(写真3)イギリスの芸術家アニシ・カプーアの作品で,ステンレス・スチールで創られた彫刻は非常に滑らか。どこから見ても鏡のように見上げる人々を映し返します。

ラウド・ゲート(雲の門)
写真3

子どもの風船が一つ,クラウド・ゲートの中央で漂っていました。(写真4)全面が鏡のようになっているので,ただの風船もちょっとした芸術作品に見えないでもありません。

ラウド・ゲート(雲の門)
写真4

さて,シカゴへ行くなら世界第4位,アメリカでは最高の高さを誇るウィリスタワーをお勧めします。エレベーターに乗れば103階の展望台まで1分程度で到着します。ここからの眺めは最高です。どこから見ても水平線が楽しめるうえ,非常に美しいシカゴの建造物が更に景色を引き立てます。足もとまでガラス張りになっている展望台もあり,360度の大パノラマを楽しめます。(写真5―1~5―3)プロのカメラマンに有料で撮影してもらえるスペースもあるので,混雑時にはお勧めです。

ウィリスタワー
写真5−1
ウィリスタワー
写真5−2
>ウィリスタワー
写真5−3

またシカゴの観光地といえばネイビーピアです。(写真6)ミシガン湖沿いにあり,観光船,野外コンサート,劇場,博物館,レストランなどあらゆるアトラクションが凝縮してあり,とても楽しめます。私はこの中にある観覧車と「ババ・ガンプ・シュリンプ」というレストランに行き,そして観光船に乗りました。

ネイビーピア
写真6

さほど大きくはないですが,観覧車からも水平線が楽しめます。写真は観覧車から見えた,気球に乗って空を楽しめるアトラクションです。(写真7)観覧車に乗るお客さんは必ず記念写真を撮られ,帰り際に購入を勧められますが,日本と同じく必要なければ購入しません。

ネイビーピア
写真7

「ババ・ガンプ・シュリンプ」は日本にもいくつか店舗がある,アカデミー賞受賞映画の「フォレスト・ガンプ」をテーマにしたアメリカン・シーフードのレストランです。写真はココナッツシュリンプと香草で香りづけされた白身魚です。とても美味。(写真8)

ババ・ガンプ・シュリンプのココナッツシュリンプと香草で香りづけされた白身魚
写真8

夜のクルージングはシカゴならではの夜景が楽しめます。(写真9)

夜のクルージング
写真9

湖沿いにはヨットがいくつも並び,空には飛行船や大きな広告の旗をつけた小型飛行機が旋回しています。日本ではあまり見られない景色に感激しました。(写真10)

シガコの湖沿い
写真10

また,滞在先の家族とIT分野についてなどの話をしましたが,例え英語力が未熟であっても,技術があれば海外でも活躍できるという話を聞きました。もちろん英語が堪能である方がより活躍の場は広がりますが,少しでも興味をもち,1年留学して努力すれば語学力は必ず身につきます。そのうえ技術があることで更なる飛躍を遂げられる可能性が高いと感じました。

KCGで学んでいる皆さんは,この可能性に満ちた道のりをより現実的に歩んでいます。世界中の情報を把握できるようになっている今,IT分野を学んでいる人々は,世界で更なる飛躍を遂げられます。世界を身近に感じた時,われわれの可能性はさらに広がっていくでしょう。

その一歩として,学生時代の長期休暇を利用して海外へ行ってみるのも良いですし,本学院の設置課程の一つであるRITへ留学するコースを選ぶのも良いでしょう。時間のあるうちに,若いうちに,多くの世界を楽しんでもらいたいと思わずにはいられません。

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堤 友希
Tsutsumi Yuki
  • 大谷大学卒。
  • ブライダルフォトグラファーを経て,京都コンピュータ学院教職員。

上記の肩書・経歴等はアキューム7・8号発刊当時のものです。