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Accumu KCG365 2012

文化の秋 多彩な公開講座 文科省の推奨行事を開催


時代祭について語る米田先生(左はアシスタントの湯下先生)

講演後は米田先生を囲んで話に花が咲いた

「情報化社会と伝統文化」と題して講演した田中峰子さん。年中行事について詳しく解説した

田中さんは「新しいことを挑戦する前に,必ず歴史を学んで」と強調した

文部科学省は,教育・文化に関する国民の理解を深め,その充実振興を図ろうと,文化の日(11月3日)を含む1週間(11月1日~7日)を「教育・文化週間」と定め,同週間と前後2週間程度を含む期間の施設の無料開放や,公開講座・講演会など関連行事開催を推奨している。これを受けKCGグループは,一般の方々を対象にした行事を開催した。

◇…「葵祭」「祇園祭」とともに京都三大祭として知られ,毎年10月22日に開かれる時代祭に関する講演会が文部科学省の推奨行事として10月19日,KCG京都駅前校6階ホールで開かれた。KCG顧問の米田貞一郎先生が,KCGの湯下秀樹先生との掛け合いで,時代祭の由来,歴史,見どころなどについて紹介した。

教育畑一筋に歩んでこられた満102歳の米田先生のお話に,参加者はじっと耳を傾けていた。講演後は米田先生を囲んで懇談の機会も設けられ,話に花が咲いた。

◇…京の町家を守りながら伝統的な暮らしを伝える田中峰子さん(株式会社 冨田屋 代表取締役社長)による講演会「情報化社会と伝統文化」が11月9日,文部科学省「教育・文化週間」推奨行事・京の府民大学対象講座としてKCG京都駅前校6階ホールで開かれた。田中さんは日本の伝統行事を紹介しながら「ITの分野のみならず,新しいことに挑戦するときには必ず歴史を学んでください。必ずヒントが隠されていることでしょう」と強調した。

講演で田中さんは,「正月」「鏡開き」に始まる年中行事を詳しく解説。行事や季節を飾る「しつらえ」についても説明した。行事が姿を消し,忘れられつつある現状を憂い,「ITを勉強し,その世界で活躍されていくみなさんは,ぜひとも日本が誇る伝統文化を知り,守っていっていただきたい」と話した。

田中さんが守り続ける呉服商を営む町家「冨田屋」(とんだや:京都市上京区大宮通一条上ル)は約130年前に建造された。京町家の中でも西陣の商屋特有の様式を残しているのが特徴。1999年に国の登録有形文化財,2007年には京都市景観重要建造物に指定され,現在「西陣くらしの美術館」として公開し,伝統行事を営んでいる。田中さんは京都商工会議所女性会理事,国際京都学協会常務理事など,数多くの要職に就いている。