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Accumu Vol.6

京都コンピュータ学院校友会エグゼクティブクラブ国際協力事業推進委員会活動報告

京都コンピュータ学院校友会エグゼクティブクラブ国際協力事業推進委員会委員長

東田 八郎

京都コンピュータ学院校友会エグゼクティブクラブ国際協力事業推進委員会委員長 東田 八郎氏

校友会会員の皆様,お元気でいらっしゃいますでしようか。

出口の見えない長期構造不況の中,それぞれの分野で改善工夫を重ね,日夜ご活躍のことと拝察いたします。

さて,京都コンピュータ学院校友会 長谷川亘会長の挨拶にもありましたように,この程設立されました京都コンピュータ学院校友会エグゼクティブクラブ(略称EC)は,その後順調に各方面での活動を行ってきております。今回は,不肖私が委員長を仰せつかっております国際協力事業推進委員会の活動についてご報告させていただきます。

この国際協力事業推進委員会は,その名の通り,国際協力事業を推進していく委員会でありますが,具体的には学院が進めています海外コンピュータ教育支援活動に協力したり,あるいはエグゼクティブクラブ独自で企画する海外を対象にした事業の先導役となったりします。

戦後の復興から約半世紀,物心ともに何不自由なく暮らせるようになった日本ですが,マスコミでは世界各地の政情不安や難民問題,食糧事情等々が悪化の一途をたどり,深刻な問題となっていることを告げております。人として同じようにこの世に「生」を受けながら,あまりにも違いすぎる環境をいまさらながら驚いている状態です。1日も早い正常化を願わずにはいられません。

「私たちは,こういった実状のなかで,大きなことはできませんが,何らかの形で協力することができるのではないでしょうか。」

ご存知の通り,京都コンピュータ学院は,学生の実習用に設置していた8ビットパソコンを整備調整し,タイ,ポーランド,ガーナ,ケニア,ジンバブエの各国へ数百台ずつ寄贈してきました。もちろん各国の情報教育の支援活動として行われてきたものですが,それぞれの国がこれを契機に,情報教育に初めて取り組むという歴史的な活動となったのであります。こういった活動が民間レベルで実施されるのは,世界的にも例を見ない画期的なものであります。

国際協力事業推進委員会としては,学院の支援活動を通じて,我々の力で協力できることを模索し側面から援助していくことを,まず推し進めたいと考えております。

学院では,今年度,南米ペルー共和国への支援が実施されつつあります。7月20日,京都駅前校六階ホールにおいて,「平安建都1200年記念 対ペルー共和国コンピュータ教育交流オープニングセレモニー」が挙行されましたので,紙面をお借りして少しご報告させていただきます。

セレモニーにはペルー大使館公使をはじめ,多くの来賓が列席されました。式は,長谷川靖子学院長の式辞で開幕し,学院長より,これまでの海外コンピュータ教育支援活動の歴史をふまえ,この活動のもつ意義などの話がありました。

引き続いて,学院OBによる体験発表です。学院卒業生3万人の中には,青年海外協力隊に参加された方が少なくとも6名はおられるようですが,その中から静岡県在住の池田裕行さん(1985年鴨川校舎卒業,現在 東栄商工株式会社勤務)が,その海外派遣の様子を発表されました。池田さんは学院卒業後,実社会での経験を積まれ,青年海外協力隊の一員となり,1989年にジャマイカヘ赴任され,コンピュータのシステム・エンジニアとして活躍されました。赴任中の出来事を中心に,その時学んだことや異文化体験を話されました。まさに,国際交流の場にふさわしい演出となりました。

次に,イリアナ・フジモリさんの登場です。実は,今回のペルーと京都コンピュータ学院が交流する懸け橋となったのは,ペルーのフジモリ大統領の姪である彼女なのです。学院の国際部長 長谷川由先生と留学先のアメリカーマサチューセッツエ科大学(MIT)で知り合い,長谷川由先生から数々の学院の海外コンピュータ教育支援活動の話を聞き,是非母国ペルーの発展のために,支援活動をお願いしたいと働きかけ,今回の寄贈となったのです。彼女は,今回の来日のため急きょ覚えたとはとても思えない流暢な日本語で,ペルーの自然や文化について語ってくれました。

そしていよいよ,セレモニーのクライマックスです。学院長からペルー公使へ目録が手渡されました。目録の内容は,「パーソナルコンピュータ計200組他周辺機器,並びにコンピュータ指導教員の養成の支援」です。

この目録贈呈を受け,駐日ペルー大使の代理で出席された公使ファン・カルロス・カプニャイ閣下が挨拶に立たれました。今回のパソコンの寄贈には大変感激されておられる様子でした。また,これを契機にペルーと日本の友好関係がいっそう深まることを願っておられました。

続いて,来賓の方々のご祝辞がありました。京都市総務局国際交流室長 村上昭様,平安建都1200年記念協会事務局次長 村山芳登様,今回寄贈するパソコンのメーカーの一社より株式会社東芝 京都支店副支店長 疋島博様と続きました。皆様いちように,こういった国際交流を大歓迎されました。

最後に,当エグゼクティブクラブからも,代表で私が一言述べさせていただき,ささやかですが,ペルー公使へ記念品を贈呈いたしました。

式終了後,学院玄関前において寄贈パソコン出発式が行われ,ペルー公使と学院長によるテープカットの後,大型トラックに満載されたパソコンが一路ペルーに向けて出発しました。

以上をもって,セレモニーは無事終了しました。この模様は同日,NHKのテレビニュースでも放映され,多くの市民の目に留まることとなりました。

本事業については,同国のフジモリ大統領から直々に好意を寄せていただいており,これを記念してペルー訪問ツアーに便宜を図っていただけるというお話もあります。両国が今後ますます友好関係を築いていくことを祈念します。

このように,エグゼクティブクラブの活動の一端をご報告させていただきましたが,当クラブはまだ産声をあげたばかりです。これから,さまざまな企画をたて,クラブの目的である会員相互の親睦,自己啓発,ビジネスチャンスの拡大,社会貢献等々を是非とも実現していきたいと考えております。どうぞ,皆さんも加入してください。お待ちいたしております。

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東田 八郎
Hachiro Higashida
  • 京都コンピュータ学院校友会エグゼクティブクラブ
  • 国際協力事業推進委員会委員長

上記の肩書・経歴等はアキューム6号発刊当時のものです。