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Accumu 記念行事

イノベーションは止まらない

インテル株式会社取締役副社長 兼 執行役員,技術開発・製造技術本部 本部長
阿部 剛士氏

2014年1月25日

「失敗を恐れず様々なことに挑戦を」と呼びかける阿部氏
「失敗を恐れず様々なことに挑戦を」と呼びかける阿部氏

インテル株式会社取締役副社長の阿部剛士氏による講演会「イノベーションは止まらない」が2014年1月25日,KCG京都駅前校大ホールで開催された。阿部氏はインテル社が取り組んできた開発の歩みやトランジスタの進化などについて説明した上で,聴講した学生やオープンキャンパスの参加者たちに向け「失敗を恐れ,やるべきことをやめてしまうのが最も罪なこと。米国では失敗の経験がない人は信じてもらえないし,失敗こそが価値であるとも言われています。KCGで様々なことに挑戦し,将来はマーケットで力を発揮してください」と呼びかけた。会場には多くの一般の方が聴講に訪れ,講演の模様は,双方向授業配信システムにより,京都情報大学院大学の札幌サテライトおよび東京サテライトにも配信された。

トランジスタの進化について阿部氏は「2年で集積度が2倍,大きさが2分の1になるというムーアの法則が愚直に守られています。今では原子レベルの大きさにまでなり,価格も半減。一方で集積度は着実に倍増しています」と説明した。現在24億人いるとされるインターネット人口が,東京五輪が開催される2020年には40億人と世界の人口の半数を超え,パソコンや携帯電話などデバイスの数は今の40億台から300億台超になると予想。これらユビキタス社会の拡大を受けてのビッグデータの活用例を挙げながら「次の10年の変化は過去の100年の変化に相当するのではないかと言われるほど,想像以上に世界は,そしてイノベーションは高速に変化しています」と話した。

イノベーションについては「技術革新と訳されることが多いですが少し違う。私は〝発明と市場の融合〞という意味で解釈しています。新しいものが生み出されなくても,既存のものの組み合わせを変えるだけでイノベーションは起こります」とした上で「近年,イノベーターは企業ではなく,エンドユーザに様変わりしています。皆さんもトライする時代です」と強調した。

阿部氏

21世紀のグローバル人材に求められる要素は▽ICT活用力▽コミュニケーション力▽協働力▽リーダーシップ力▽問題解決力▽創造性--の6つであると,デヴィッド・ソーンバーグ(フューチャリスト)の言葉を引用。その中で,コミュニケーション力の「伝える力」とリーダーシップ力を取り上げ「相手がどのように考えているかを観察していれば,伝える力は大きく高まります。また,リーダーシップは先天的なものではなく開発できるもの。KCGで技術や知識を高めるとともに,これらの力も身につけてください」と述べた。

また,阿部氏は「50年前に先見性を持ち,コンピュータの教育機関を日本で初めてつくられたのは素晴らしいこと。4万人以上の卒業生が日本のIT業界で活躍されていると聞きます。今後も大勢の情報処理技術者を社会に送り出していただきたい」とKCGグループにメッセージを送った。