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Accumu Vol.18

日本初「コンピュータ博物館」構想始動

OKITAC-4300C システム
OKITAC-4300C システム

TOSBAC 3400
TOSBAC 3400

日本初「コンピュータ博物館」実現へ

「分散コンピュータ博物館」のKCGが主導

~情報処理学会から第一号認定

日本最初のコンピュータ教育機関で創立以来45年以上の永きにわたって教育実習研究で使用してきた過去のコンピュータ等を保存している京都コンピュータ学院(KCG)で日本で初めてとなる「コンピュータ博物館」実現の動きが加速している現在過去の機器を保存している「KCG資料館」は2009年社団法人情報処理学会から「分散コンピュータ博物館」の全国第一号認定を受けたコンピュータ技術の急速な進化に伴い情報処理機器の変遷も急だKCGでは10数年前から次世代に継承すべき重要な意義を持つ技術や製品の保存と活用を図る必要があると認識し博物館建設構想を温めてきた情報処理学会の認定制度新設により関係者の期待も高まった今は実現に向けて大きな一歩を踏み出す時だ

「分散コンピュータ博物館」の認定証授与式は3月2日国立科学博物館日本館講堂(東京都台東区)で行われKCG博物館は同学会から「1963年創立当初からの教育に使用したコンピュータ汎用コンピュータミニコンピュータオフィスコンピュータパーソナルコンピュータ周辺装置を多数保存しており国内屈指の貴重なコレクションである」と高い評価を受けた同時に同資料館で保存している「OKITAC-4300C システム」と「TOSBAC 3400」が「情報処理技術遺産」の「認定機器」とされた

「情報処理技術遺産」として認定を受けた「TOSBAC 3400」は日本で最初のマイクロプログラム制御計算機KTパイロットをベースに開発されたこの「TOSBAC 3400」は前KCG情報学研究所長で日本最初のIT専門職大学院京都情報大学院大学(KCGI)の初代学長を務めた萩原宏博士が京都大学工学部教授時代にKTパイロットの基本設計やソフトウェア開発などを担当現在の株式会社 東芝とともに開発したという本学にとって縁の深い汎用計算機

次世代に継承すべき重要な意義を持つ技術や製品の保存と活用を図ることは急務だKCGでは過去45年余の教育において活躍してきたこれら貴重なコンピュータを多くの方々に見ていただく機会となる「コンピュータ博物館」を実現させるため多くの方々の理解と協力を求めていく