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Accumu Vol.18

全授業eラーニング対応 「休校」はせず 新型インフル発生受け「教育受ける権利」重視

新型インフルエンザが全世界で猛威をふるい,京都市内でも5月21日,初の感染者が確認された。KCGとKCGIは,京都府と京都市からの要請を受け,感染拡大を防ぐ必要があると判断し,同22日朝から,すべての学生に対して授業による登校を停止するとしながら,eラーニングによる授業によって学習を継続した。両校ともすべての授業においてeラーニングのシステムを整えてあるため,「授業による登校は停止」しても,「休校・休講」とはせず,学生には当面,インターネットを通じての授業を実施し,学習が継続できるようにした。また,その他の事務応対等もインターネットやメールで行った。今回の新型インフルエンザ流行でほとんどの大学,専門学校が休校措置を取る中,学生の「教育を受ける権利」を重視したKCGとKCGIは,教育機関としての姿勢を高く評価され,NHKなどがニュースで大きく報じた。

学生に対してはキャンパスポータルシステム(学生用ウェブページ),メールなどで今回の措置について連絡。22日の朝に登校してきた学生には改めて説明し,すぐに帰宅させた。緊急措置は27日まで継続された。

kcg.edu グループは学生の教育を受ける権利を最優先し,休校にした場合に発生する補講や各種弊害(夏休みに別途開講されるサマーコースの受講機会の減少や,学生各人の予定の変更を余儀なくさせる可能性など)を極力排除するという観点から,このような非常事態にも授業を継続できるように,一斉にe ラーニング授業に切り替えられる態勢を整えてきた。

kcg.edu グループはeラーニングを対面授業の対立概念とはとらえず,授業を実施するにあたってのひとつの手法と位置付けている。講義風景を収録して学生が自宅で動画コンテンツを視聴できる授業のほか,授業資料を専用ページへアップロードし,質疑応答や学生同士の意見交換もオンラインで行うなど,時間・場所にとらわれない学習システムを実現している。すべての授業がeラーニング対応となっていることと,実際の非常時にeラーニングへの一斉切り替えを実施するということは,全国初の事例。