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Accumu Vol.7-8

研究所だより

京都コンピュータ学院情報科学研究所所長

京都大学理学博士/京都大学名誉教授

上野 季夫

1995年3月上旬,東京大学生産技術研究所において,生研フォーラム「第4回・宇宙からの地球環境モニタリング」が開催された。本研究所からは,リモート・センシングによる大気補正における“大気内輻射の推定について”(上野季夫)の発表があった。5月下旬には,同研究所において,日本写真測量学会の春季年会があり,出席した。更に6月下旬に,同研究所において生研フォーラム「第5回・宇宙からの地球環境モニタリング」が開催された。これには,「山岳地帯における大気補正の近似」と題して,論文を発表した。なかなかの盛会において,研究発表及び討論がなされた。

同年春,米国エルズヴィア科学社発行の“Applied Mathematics and Computations(応用数学と計算)”誌の特別号として,“適応濾過と推定”を大分大学工学部の電気電子工学教室の杉坂教授と共同編集した。筆者は同誌創刊当時からの編集委員である。ロシア科学学士院のG.I.マチューク博士他からの投稿があった。

9月上旬には,米国カリフォルニア州立大学フラトン校教授のハリエット・夏山博士の数日にわたる来訪があり,有益な討論がなされた。

更に10月31日から11月2日にかけて,“The 27th ISCIE International Symposium on Stochastic Systems Theory and Its Applications”(確率系論とその応用に関する第27回・国際シンポジウム)が大分市のビーコン・プラザにおいて開催され,非常な盛会であった。その後援学会として,“ISCIE”(系,制御,及び情報工学協会)が当たり,その協賛は“制御系;地球系科学及び遠隔探査;信号処理;系,人間及びサイバネティックス”の各IEEE学会;日本機械及び制御工学学会;日本電子,情報及び通信工学研究所;日本電気工学学会;日本情報処理学会等によるものであった。筆者より,“不変埋蔵による採照燈問題における散乱関数のコーシー系”の論文が発表された。

11月下旬においては,日本リモートセンシング学会の秋季年会が愛知県産業会館において開催され,参加発表をした。

1996年2月18日から20日にかけて,大分市において,“人工生命とロボット”の第1回国際シンポジウムが開催された。これは文部省の支援のもと,大分大学工学部電気電子工学教室の主催で開催された。共催としては,米国サンタフェ研究所及び日本のSICEによるものがあった。そのプログラム委員会は東大工学部の藤村教授を長として,日米の理工学者が参加した。筆者もその一員に加わった。その主題は,多方面にわたり,例えば,以下の如くであった。すなわち,人工脳,人工生命,人工知能,カオス,神経回路網,ニューロン,計算機とその技術,ハードウェアに対するその応用,ロボット等であった。

同年3月18日から19日にかけて,東大生産技術研究所において,生研フォーラム「第6回・宇宙からの地球環境モニタリング」があり,出席した。 本大会においては,“衛星搭載マイクロ波ラジオ計SSM/Iによる雪水量画像でみる台風”,海上風の比較,海表面温度の空間変動の測定等,幾多の興味ある気象衛星画像の解析等が発表された。

なお8月上旬には,ロシア科学学士院のK.コンドラチェフ教授が来訪され,当研究所において,数日にわたり,活発な討論がなされた。

昨年度と同様,本年も米国アジィソン・ウエズレイ社発行の“Applied Mathematics and Computation”誌の特集号を,同誌編集主幹のJ.キャスティ博士の好意により,筆者の編集で発行されることになった。論文数は8編,その内訳は,ロシア科学学士院から4編,日本の大学から4編の発表があった。

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上野 季夫
Sueo Ueno
  • 京都大学理学部卒
  • 理学博士
  • 宇宙物理学専攻
  • 元京都大学理学部教授
  • 元金沢工業大学教授
  • パリ天体物理学研究所及び米国航空宇宙局客員研究員
  • カリフォルニア大学ロサンジェルス校客員教授
  • 南カリフォルニア大学客員教授
  • マサチューセッツ州立大学客員教授
  • 現在京都大学名誉教授
  • 金沢工業大学名誉教授
  • 京都コンピュータ学院情報科学研究所所長

上記の肩書・経歴等はアキューム2号発刊当時のものです。